保険外併用療養費制度「新選定療養」を提案
慶應大 印南 一路 教授
公開日時 2019/07/31 00:00
政府は今秋から公的医療保険の給付範囲の見直しの議論を本格化する可能性がある。高齢化の進展に伴い医療費の高騰が見込まれる中で、現役世代の負担増や保険財政の持続可能性などの課題に直面することになる。これまでも給付と負担をめぐる議論は政府部内で行われてきたが、高齢化のピークを向かえる2025年を控え、いよいよ「待ったなし」の状況となってきた。本誌はこの議論に一歩踏み込んだ政策提言を行っている慶應義塾大学総合政策学部の印南一路教授(医療経済研究機構研究部長)を取材した。同氏は、“必要にして適切な医療は(現物)給付する”という、「保険給付の哲学」を維持したうえで、給付範囲を見直す必要性を強調した。(望月英梨)慶應義塾大学総合政策学部教授印南一路氏2040年に直面する労働生産人口...