日本腎臓病協会 大塚製薬・協和発酵キリンと連携協定 腎臓病啓発で協力
公開日時 2019/05/24 03:50
日本腎臓病協会は5月22日、大塚製薬と協和発酵キリンの2社と、腎臓病の疾患啓発活動の推進などを目的とした連携協定をそれぞれ締結したと発表した。大塚製薬とは、国の指定難病のひとつである、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の疾患啓発や診療水準のさらなる向上を目指して連携する。協和発酵キリンとは、腎臓病の疾患啓発や対策活動にともに取り組む。
◎大塚製薬 ADPKDと予防や診療NW拡充
大塚製薬と取り組む内容は、▽ADPKDの早期診断、病態悪化の予防、▽疾患の認知率向上、▽診療ネットワークの拡充、▽患者や家族の生活等の満足度向上-。具体的な活動内容については、専門医や同社のメディカルアフェアーズ部の社員、研究所の職員らが参加する会議を定期的に開催し、検討する。同社では、「それぞれの強みや経験を活かして、協力していく」とコメントしている。
◎協和発酵キリン 腎臓病の認知度向上目指す
協和発酵キリンとは、腎臓病の疾患認知度を高め、適切な受診につなげる活動を行っていく。同社では、「生活習慣病の変化や高齢化を背景に増加する腎臓病の克服に取り組む」としており、今後両者で具体的な活動内容を検討する。
日本腎臓病協会は18年7月、医療者や関連企業、行政などが連携し、腎臓病を克服するために立ち上げられた。当初から製薬企業との連携を視野に入れており、このほど協定の締結に至った。大塚製薬は、ADPKDの世界初の治療薬・サムスカの製造販売元。協和発酵キリンは、腎担当の専門MRを配置するなど、腎領域に注力している。