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中医協総会 キムリアの保険償還価格3349万円で了承 全国最大170施設で使用へ

公開日時 2019/05/15 15:50
中医協総会は5月15日、国内初のCAR-T細胞療法となるノバルティスファーマのキムリア(成分名:チサゲンレクルユーセル)の保険償還価格について1患者当たり3349万3407円で了承した。価格は、過去最高となる(本誌既報、記事はこちら)。5月22日に収載される予定。重篤な副作用のリスクがあるため、同日の中医協では「最適使用推進ガイドライン」も了承された。24時間の副作用対応を求める。厚労省はキムリアを使用できる医療施設は「最大でも170施設」としている。

同日の中医協総会では、支払側委員から再生・細胞医療の保険償還価格の制度化を求める声が相次いだ。「薬価算定はなるべく機械的にやるべき」(吉森俊和委員、全国健康保険協会理事)、「再生医療では原価は高くなるのは当たり前。議論が必要ではないか」(幸野庄司委員、健康保険組合連合会理事)との声があがった。

これに対し、厚労省保険局医療課の田宮憲一薬剤管理官管理官は、「事例を積み上げながら、今後考えていきたいが、原価計算方式は、安定供給を担保するという側面もある」と応じた。

収載される製品は以下のとおり(カッコ内は成分名と薬価収載希望者)
▽キムリア点滴静注(チサゲンレクルユーセル、ノバルティスファーマ)
効能・効果:再発または難治性CD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)、再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
薬価:1患者当たり 33,493,407円
市場予測(ピーク時8年後):投与患者数216人、販売金額72億円
加算:有用性加算(Ⅰ)(A=35%):理由「主要組織適合遺伝子複合体(MHC)に拘束されることなくCD19陽性B細胞に特異的に結合し、抗腫瘍効果を発揮する。さらに、投与したT細胞自身が体内で活性化、増殖、生存して免疫監視機構が働き続けるため、1回の投与で持続的な抗腫瘍効果が期待できること。臨床試験は、再発又は難治性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病患者及び再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者を対象としたものであり、既存の治療方法で効果不十分な症例において、有用性が示されているため」
市場性加算(Ⅰ)(A=10%):理由「希少疾病用医薬品の指定を受けている。本品と同一の効能・効果を有する薬剤はないものの、B細胞性急性リンパ芽球性白血病及びびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療薬は既に存在することから、A=10%が妥当と判断した」。
新薬創出等加算に該当。希少疾病用再生医療等製品として指定されているため。
費用対効果評価への該当性:該当する(H3)
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