乳がん薬イブランス 処方医の「処方増」意向は8割以上
公開日時 2019/02/28 00:00
頻発する骨髄抑制の扱いで総合評価に温度差 進行・再発乳がんは切除可能な局所再発を除いて治癒は極めて困難で、進行・再発乳がんの化学療法後の10年生存率はわずか5%にすぎない。進行・再発乳がんに新たな治療選択肢が望まれるなか、2017年12月に登場したのがイブランスカプセル(一般名:パルボシクリブ)である。「手術不能または再発乳がん」を適応症とし、ホルモン受容体陽性、HER2陰性の患者が対象だ。 同剤は、CDK4/6阻害薬と呼ばれるファーストインクラス薬。CDK4/6は細胞周期の調節に主要な役割を果たし、細胞増殖を引き起こすが、同剤がCDK4/6を選択的に阻害して細胞周期の進行を停止させ、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。 国際共同フェーズ3試験では、進行・再発...