日本調剤 福岡市での遠隔服薬指導に参入 慢性疾患への活用視野
公開日時 2018/08/20 03:50
日本調剤は8月16日、福岡市の国家戦略特区での遠隔服薬指導に参入したと発表した。13日付で、福岡市内の計4薬局が「福岡市国家戦略特別区域法を活用した遠隔服薬指導事業」の事業登録者としての認可を受けた。同社は、在宅医療のニーズはあるとしたうえで、「慢性疾患の治療中断を避けるようサポートすることで、重篤化の抑制に貢献したい」(同社広報部)としている。遠隔服薬指導をめぐっては、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会や中医協で議論が進められている。現段階では特許区内で限られた患者・保険薬局での実施に限られているが、将来的な解禁を見据え、保険薬局の参入が相次いでいる。
遠隔服薬指導の対象は、特区内で離島・へき地に居住する者で、遠隔診療が行われており、対面での服薬指導ができない場合に限るとされている。現在、福岡市のほか、愛知県、兵庫県養父市の3地域が認定されている。厚労省は中医協での議論を踏まえ、暫定的に薬剤服用歴管理指導料を算定できるとの疑義解釈を7月20日に発出していた。
◎福岡市 6企業14薬局を事業登録者として認定
日本調剤は8月13日付で、福岡市内に展開する4薬局(福岡中央薬局、福岡天神薬局、 九大前薬局、高取薬局)が事業者登録者として認可を受けたと公表した。システムとしては、、株式会社ブイキューブの Web 会議サービス「V-CUBE ミーティング」を活用する。同システムは5拠点を結ぶことが可能であることから、将来的には多職種連携による遠隔診療も可能になるとしている。
福岡市ではこれまでに、6企業14保険薬局を事業登録者として認可した。認可を受けたのは、▽きらり薬局2店舗(名島店、重留店:Hyuga Pharmacy社)、▽タカラ薬局博多駅前、▽そうごう薬局4店舗(天神中央店、天神センタービル5階店、石丸店、周船寺店:総合メディカル)、▽ハートフル薬局本店(アスティングONE)、▽福岡市薬剤師会薬局(七隈店、百道店)、▽日本調剤4店舗-。