ヤクルト本社 抗がん剤デュベリシブを導入 血液がん対象に日本で開発へ
公開日時 2018/06/08 03:50
ヤクルト本社はこのほど、米ベラステム社が米国で慢性リンパ性白血病などの治療薬として開発中のデュベリシブの日本における全てのがん適応症について開発、商業化する独占的ライセンス契約を締結したと発表した。日本での開発計画については、米国で開発が進む慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫を念頭に、米国での結果を受け、当局との協議を踏まえて検討するとしている。同社は重点のがん領域の強化を図りたい考え。
同剤は経口剤で、悪性のB細胞とT細胞の成長と生存を支援するホスファチジルイノシトール-3-キナーゼ(PI3K)-デルタ、PI3K-ガンマという酵素を阻害する新しい作用を持つとされる。デュベリシブは米FDAが承認審査中で、ベラステム社は再発または難治性の慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫、再発または難治性の濾胞性リンパ腫の承認を求めているという。
今回の契約でベラステム社に対する契約一時金は1000万ドル。その後、将来的にマイルストーンの達成に応じて、最大で9000万ドルを支払う可能性がある。また、日本における同剤の純売上に基づいて二桁台の料率のロイヤリティを支払う。