納入価交渉が本格化 毎年改定睨み薬価差圧縮で臨む卸 9月の妥結価格が焦点
公開日時 2018/05/31 00:00
医薬品卸と医療機関・薬局との納入価交渉が本格化している。今年は、4月からの国の流通改善ガイドライン(GL)の実施に加え、19年度に予定される消費増税に伴い、18年度に続く「毎年改定」を念頭に置いた交渉になるのが特徴だ。国内市場の縮小予測、未決定ではあるものの19年度中の薬価改定を睨むと、この1年でいかに価格下落を抑えるか、いわば薬価差圧縮は必須で、2%程度の圧縮を目指す卸もあるようだ。しかし、流通関係者によると、製薬企業の仕切価率は前回より0.5ポイント程度高め(後発医薬品含む)。卸の主要顧客であるチェーン薬局は、減収確実な調剤報酬改定により、見積もり提示前から、値引きを視野に、帳合見直しを示唆して卸に揺さぶりをかけているところもある。卸は仕入原価上昇と、強まる値引き要求に挟撃される。流通関...