NICEのLongson氏 ABPIに転身
公開日時 2018/01/31 03:50
英国立臨床技術評価機構(NICE)のCarole Longson医療技術評価センター(HTEC)長が、2018年4月18日付でNICEを退職、英国製薬工業協会(ABPI)の最高科学責任者(CSO)に就任することが明らかになった。NICEが1月24日、ABPIが1月25日、それぞれ発表した。
NICEのAndrew Dillon専務理事は、Longson氏の退職を受け、同氏に謝辞を示したうえで、「同氏が17年間、NICEにおいて医療技術評価業務で示したリーダーシップは、何万という患者に重要な薬剤のアクセスを確保させるのに役立ち、世界中における医療技術評価の基準を設けた」と同氏のNICEへの貢献を評価した。さらに、「NICEから彼女がいなくなるのは非常に残念だが、新天地において、その役割を十分果たすと思う。彼女は、同じライフサイエンス部門で科学へ貢献する機会を持っている」と今後のABPIでの活躍に期待感を示した。
一方、ABPIのMike Thompson理事長は、「Longson氏の新たなポジションへの就任は、英国の科学、研究開発への取り組み強化および我々のメンバーが新規の画期的医薬品やワクチンの開発に果たしている役割強化への決意を示すものだ。彼女の科学研究および学術的経験は、人格の高潔さやその視点、先見性と相俟って我々が英国の医薬品産業を変えて行くために役立つと考える」と同氏の入局を歓迎した。
また、ABPIは、Longson氏について、NICEでの経験ばかりでなくNICE入局前に英グラクソスミスクライン(GSK)の研究開発部門に勤務したことやEUの革新的医薬品イニシアチブ(IMI)の科学諮問委員会メンバーなどを務めたことなどの経験も高く評価したことも上げている。
NICEでは、医療技術評価センター次長のMirella Marlow氏が1月24付でセンター長に就任した。