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大塚HD・17年第2四半期 主力新薬好調で国内医療事業4.2%増収 GE登場のエビリファイの通期計画修正せず

公開日時 2017/08/09 03:51
大塚ホールディングス(HD)が8月8日に発表した2017年12月期第2四半期(1~6月)決算では、国内医療関連事業の売上高は1926億円、前年同期と比べ4.2%増だった。抗精神病薬エビリファイは16年度薬価改定で市場拡大再算定の影響が大きく5.2%減だったものの、同じく同再算定を受けながらも経口水利尿薬サムスカ、抗てんかん薬イーケプラは臨床での根強い支持もあり、共に二桁増となるなど、主力新薬が好調だったことが増収の要因。6月に後発医薬品(GE)が登場したエビリファイについては、影響は限定的と見て当初計画を修正しなかった。
 
大塚HDは、エビリファイ、抗がん剤アブラキサン、サムスカ、イーケプラが市場拡大再算定を受けた。それぞれの汎用規格の引き下げ率は15%、16.2%、25%、15%。その中にあってアブラキサンは1.4%増。サムスカは29.1%増。臨床での評価が高く、腎臓の難病である常染色体優性多発性のう胞腎の治療薬としても診療ガイドラインの推奨などにより処方が伸びているという。イーケプラも効果に加え多様な剤形を揃えていることなどにより臨床の評価が高く、17.5%増だった。臨床栄養領域では、高カロリー輸液エルネオパNF輸液の販売数量増が寄与し、2.7%と堅調な伸びを見せたことも、増収を支えた。
 
国内医療関連事業の通期計画は3970億円で2.3%増。その中で6月に13社がGEを追補収載したエビリファイについては、当初計画の売上300億円(16年実績317億円)を修正しなかった。理由を同社は、GEの適応症が統合失調症に限られていることを挙げた。同剤は、ほかに▽双極性障害における躁症状の改善▽うつ病・うつ状態▽小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の適応を持つが、再審査期間の関係で、GEの適応症は限られたものになった。GEは6月に発売されたばかりで読み切れないところはあるとしながらも、当初計画はGEの影響を折り込んだものだとしている。

樋口社長 エビリファイのAG化「特に決まっていない」


エビリファイのオーソライズド・ジェネリック(AG)化については、樋口達夫社長は、同日の決算説明会で「特に決まっていない。治療領域や薬剤の特性、患者の状況などを考えて今後の検討事項としたい」「専門(性の強い)領域であるので、そういうことを含めて、単に後発品の影響というよりも、最適な提供の仕方を考えていきたい」と話した。大塚グループでは、大塚製薬の胃炎・胃潰瘍治療薬ムコスタ錠のAGを、大塚製薬工場から6月に発売している。
 
【連結実績(前年同期比) 17年予想】(IFRS)
売上高 5953億6100万円(1.3%増) 1兆2600億円(5.4%増)
営業利益 495億0600万円(39.8%減) 1200億円(18.6%増)
親会社帰属の純利益 424億2600万円(14.5%減) 850億円(8.2%減)
 
【主要製品の国内売上(前年同期実績) 17年予想、億円】
エビリファイ 149(157)300
エビリファイメンテナ 29(18)75
プレタール 65(85)125
ムコスタ 34(43)45
ティーエスワン 125(140)210
ユーエフティ 28(33)55
ユーゼル 30(50)70
ロンサーフ 20(19)40
アロキシ 68(67)145
アブラキサン 102(101)205
イーケプラ 154(131)325
サムスカ 185(143)390
ムコスタ点眼液 24(23)50
ニュープロ・パッチ 56(49)125
スプリセル共同事業 155(138)310
ゾシン及びタゾシン(原薬供給) 37(38)55
臨床栄養 419(408)890
※ティーエスワンには海外売上含む
 
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