大塚 水利尿薬サムスカで顆粒剤の承認取得 嚥下困難患者などに
公開日時 2017/03/17 03:51
大塚製薬は3月16日、水利尿薬サムスカ(一般名:トルバプタン)の追加剤形として、サムスカ顆粒1%の承認を取得したと発表した。承認日は3月14日。5月頃に見込まれる薬価収載を経て、発売する。嚥下困難など錠剤の服用が難しい患者や、症状・状態に応じた細かな用量調節が必要な症例などに貢献できるとしている。
サムスカは▽心不全における体液貯留▽肝硬変における体液貯留▽常染色体優性多発性のう胞腎(以下、ADPKD)――3つの効能・効果を持つ。サムスカは錠剤として7.5mg錠、15mg錠、30mg錠がある。これら3つの規格で承認効能が異なり、7.5mg錠は全ての効能に、15mg錠は心不全における体液貯留とADPKDに、30mg錠はADPKDに使える。顆粒剤は7.5mg錠と同様、全ての効能で承認された。
3つの効能のうち、ADPKDでは症状・状態に応じて朝晩の服用錠剤数やその規格の組み合わせが多岐にわたり煩雑との指摘がある。顆粒剤にすることで患者は服用しやすくなりそうだ。
サムスカは「水だけを出す利尿薬が欲しい」との医療現場の声を受けて、同社が創製した薬剤。ナトリウムなどの電解質の排泄に影響を与えず体内の余分な水のみを出すメカニズムを持つ。