JCSOAが初のCMR意識調査 CSO入社動機 製薬会社出身は勤務地 異業種出身はキャリア
公開日時 2016/12/26 03:52
日本CSO協会(JCSOA)は、コントラクトMR(CMR)の意識調査を初めて実施した。このほど発表した結果概要によると、CSOへの入社動機は、製薬会社出身者で最も多いのが「勤務地」(26.0%)で、次いで「幅広い経験」(19.6%)、「業界の将来性」(15.0%)。異業種出身者で最も多かったのが「キャリア」(21.2%)で、次いで「給与体系・福利厚生」(18.0%)、「業界の将来性」(17.3%)だった。両者とも過半数が当初の入社動機は満たされている(「ほぼ満たされている」含む)と回答した。
調査は2016年6月~7月にかけて加盟8社に対し実施し、稼働中のCMRのうち約7割にあたる2733人から回答を得た。平均在籍期間は4.2年で、世代別では20歳代が23.6%、30歳代が最も多く53.7%、40歳代14.5%、50歳代7.5%、60歳以上0.6%。87.3%が男性。製薬会社出身者は854人、異業種出身者は1872人(前職不明7人)。製薬企業からCSOへの転職動機として、全国転勤が難しい、避けたいとして、勤務地選択に強いニーズがあることが知られている。
入社後、成長を実感できているとするのは全体の73.2%(「多少実感できている」含む)で、その理由で最も多いのが「様々な経験の蓄積」(65.9%)、次いで「幅広い知識の定着」(48.8%)、「実績への貢献」(37.4%)だった。キャリア開発に必要な要件として「チームマネジメント・スキル」「英語力」「コミュニケーション全般のスキル」「医療関連資格」「領域専門知識」が上位に挙がったという。
今後2~3年の製薬業界「厳しさ増す」87.4%
今後2~3年の製薬業界の環境の見通しを訪ねたところ、87.4%が「さらに厳しさを増す」との認識を示した。
その中でCSO業界の成長見通しについては「成長する」は13.8%、「わずかに成長する」は37.0%で、計50.8%が成長見通しを持っていた。アウトソーシングの増加や専門CMRの増加などを理由に挙げた。他方、縮小するとの見方も2割強おり、「やや縮小する」18.9%、「縮小する」6.9%だった。主な理由にはMR総数の減少、プライマリ領域の新薬の減少が挙がった。