協和キリン 小児の遺伝性低リン血症治療薬の国際共同フェーズ3開始
公開日時 2016/11/14 03:50
協和発酵キリンはこのほど、骨の成長、維持に影響を及ぼす希少疾患の小児X染色体遺伝性低リン血症(XLH)の治療薬として開発している「KRN23」の国際共同フェーズ3を開始したと発表した。
XLHは、血中に高濃度で存在するFGF23により、体内のリンが過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・維持に障害をきたす希少疾患。開発する薬剤は、同社が創製した抗FGF23完全ヒト抗体。XLHで過剰に産生されているFGF23に結合し、その作用を抑制することで、尿細管でのリンの再吸収を増加させ、血中リン濃度を増加させる作用が期待されるという。
治験では1歳~12歳までの小児XLH患者約600例を対象に2週に1度投与し、40週時点でくる病画像所見の変化を評価する。治験は日本のほか米、EU、カナダ、韓国で実施する。
なお、成人適応については同社は2015年12月に国際共同フェーズ3の開始を発表している。