「ツムラの生薬コウブシ」1ロットを自主回収 精油含量が承認規格下回る
公開日時 2016/07/11 03:50
ツムラは、漢方処方の調剤に用いる「ツムラの生薬コウブシ」について、5月21日に出荷した1ロット(「J05561」) で精油含量が承認規格(日本薬局方規格)を下回ったことが判明したとして、7月7日から自主回収を始めた。使用の際の影響について「規格成分の含量低下によるものであるため、有効性への影響は考えられるが、安全性に影響はなく、重篤な健康被害が発生する可能性はないものと考えている」としている。
回収数量は120袋(1袋500g)で、5医療施設に出荷したという。規格成分の含量低下は、GMPに定める安定性モニタリングで見つかった。
同社によると、この生薬は、風邪、胃炎、神経症、月経不順などに用いられ、漢方処方では香蘇散、女神散などに配合される。
この回収は、厚労省が定める回収の健康被害のリスク分類では「クラスII」。このクラスは「その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況」としている。