本誌集計 MR1人当たり生産性 トップはギリアドの15億2900万円
公開日時 2016/07/04 03:52
ミクス編集部が製薬企業各社の2015年度国内医療用医薬品売上高をベースに「MR1人当たり生産性」を調べたところ、トップはギリアド・サイエンシズの15億2900万円という桁外れの数字となった。同社の15年度・MR数は150人。
文末の関連ファイルに、各社のMR1人当たり生産性の資料を掲載しました(7月4日のみ無料配信、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。
その主因は15年度国内売上高の1位にランキングされたハーボニーと、同じく3位のソバルディ―がともに1000億円以上を売り上げたことによる。16年4月の薬価改定では、特例拡大再算定の適用を受けるなど、その後の高額薬剤問題にも一石を投じるなどのキッカケを作った薬剤でもある。
◎MR数と売上の相関性にも一石投じる
注目すべきは、ギリアドが上市した経口C型肝炎治療薬などの革新的新薬の売上生産性は、これまで業界の定石としてきたMR数と売上の相関性に一石を投じたことだ。現に、最近の新薬をみても、これまでの生活習慣病薬から、がん・中枢などのスペシャリティ領域にシフトしており、例えば近年上市された革新的な肺がん治療薬を担当するMRの数をみても、500人を下回るような少数精鋭部隊が市場への浸透を進めている。
各社とも主力品のカテゴリーチェンジ(疾患領域の変更)が進んでおり、加えて各社のMR総数も減少傾向を示している。次年度以降もギリアドのようなMR数と生産性が一致しない企業が複数社でると編集部は予測した。
なお、MR1人当たり生産性は、ミクス編集部が集計した15年度国内医療用医薬品売上高を15年MRアンケート調査(Monthlyミクス2015年6月号)のMR数で割ったもの。詳細については、7月1日発行のMonthlyミクス7月号に掲載。ミクスOnlineでは、こちらから閲覧できます(有料会員向け)。