医薬品・医療機器卸アステムなどをグループに持つフォレストホールディングス（大分市）は４月21日、レセプト情報や健診情報などの分析に基づき、保険者の課題を抽出し、指導が必要な被保険者を受診などにつなげる保険者向けデータヘルス事業について、同事業に強みを持つデータホライゾン（広島市）と業務提携契約を締結したと発表した。受診勧奨などで医療者による指導につなげる中で、主治医機能、かかりつけ薬剤師機能の周知を図るとともに、保健事業の実効性を高める。

データホライゾンは、データヘルス事業のモデルの１つとなっている広島県呉市で糖尿病重症化予防事業で透析移行患者を減らすなどの効果を挙げたことで知られている。

今回の提携により、フォレストHDが強い営業基盤を持つ九州・沖縄地区でのデータヘルス事業の受注拡大を目指す。かかりつけ医師・薬剤師の周知、重症化予防に関わる情報提供、治療中断・異常値放置の受診勧奨などにより、医療機関・保険薬局などを介した受診指導につながるよう支援する。

フォレストHDは、データホライゾンとの提携により、重症化予防、早期治療介入、後発品使用促進、多剤投薬改善、アドヒアランス改善など、患者の適正受診行動を主治医や「健康サポート薬局」としてかかりつけ薬剤師をめざす医師や薬剤師を繋いで、実効性を高める取り組みを行うとしている。

データヘルス事業は、政府の「日本再興戦略」に盛り込まれ、「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として『データヘルス計画』の作成・公表、事業実施、評価等の取組を求める」としている。