協和キリン 遺伝性低リン血症治療薬のフェーズ3開始
公開日時 2015/12/07 03:50
協和発酵キリンはこのほど、骨の成長、維持に影響を及ぼす希少疾患の成人X染色体遺伝性低リン血症(XLH)の治療薬として開発している「KRN23」の国際共同フェーズ3を開始したと発表した。日本と韓国の共同治験として実施する。
XLHは、血中に高濃度で存在するFGF23により、体内のリンが過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・維持に障害をきたすという。開発する薬剤は、同社が創製した抗FGF23完全ヒトモノクローナル抗体。XLHで過剰に産生されているFGF23に結合し、その作用を抑制することで、尿細管でのリンの再吸収を増加させ、血中リン濃度を増加させる作用が期待されるという。
治験では約120例の成人患者を対象に月1回投与し、24週時点で評価する。主要評価項目は24週にわたる血清リン濃度。別途痛みなどQOLも評価する。