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【World Topics】血圧治療は「積極的」がベター

公開日時 2015/10/26 03:50

高血圧患者の血圧は治療でどこまで下げるべきか。長らく議論が続けられてきた課題を米国NIHが改めて検証した。その結果、より積極的な治療によって(more aggressive treatment)、血圧をより低く下げることを目的とする治療を受けた患者の方が、疾患リスク、死亡リスクともに低くなると発表した。(医療ジャーナリスト 西村由美子)


http://www.nih.gov/news/health/sep2015/nhlbi-11.htm


NIHの研究はthe Systolic Blood Pressure Intervention Trial (通称SPRINT)で、9300人以上の高血圧患者を対象に2010年から開始されたもの。患者は2つのグループに分けられ、半数は標準的な治療、すなわち1日2回の服薬で収縮期血圧を140以下に下げることを目的とする治療を受け、残りの半数は1日3回の 服薬で収縮期血圧を120以下に下げることを目標とする治療を受けた。


SPRINTの実験研究によって、より積極的な治療を受けた患者群(服薬1日3回、目標値120以下 )は、一般的な治療を受けた患者群(服薬1日2回、目標値140以下)よりも、心臓疾患等での死亡リスクが25%以上下がることが明らかになり、さらに心疾患罹患リスクは30%程度下がることが明らかになった。


本研究には直接に関与していない米国心臓病協会会長のDr. Mark Creagerhaは「高血圧治療のランドマークとなるべき研究成果」と高く評価。「これからは“低ければ低いほどよい(Lower is Better)“が治療指針になるだろう」と語った。


米国では成人の3人に1人(約7000万人)が高血圧だと言われており、さらに残りの3人に1人は高血圧の前駆症状があると言われている。が、日常的な治療を受けているのは高血圧患者の 52%にとどまっている。米国厚労省の統計によれば、高血圧患者の治療には、年間$46Bの医療費が費やされている。
 


 

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