イーライリリー・14年度通期決算 二桁の減収減益 サインバルタなどの特許切れ影響大きく
公開日時 2015/02/12 03:50
イーライリリーはこのほど、2014年通期業績(14年1~12月)が売上高196億1560万ドル(前期比15%減)、営業利益26億5980万ドル(同50%減)、純利益23億9050万ドル(同49%減)の二桁減収二桁減益になったと発表した。従来からの抗精神病薬/双極性障害治療薬ジプレキサの特許失効による減収基調に、13年12月にセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SSRI)のサインバルタ、14年3月に骨粗鬆症治療薬エビスタがそれぞれ米国で特許が失効した影響も加わり、大幅減収となった。15年通期売上高は195~200億ドルと予想している。14年通期の研究開発費は14%減の47億3360万ドル。
製品別の売上高は代謝拮抗性抗がん剤アリムタが27億9200万ドル(同3%増)、インスリン製剤ヒューマログが27億8520万ドル(同7%増)、勃起不全(ED)治療薬シアリスが22億9100万ドル(同6%増)、サインバルタが16億1470万ドル(同68%減)、インスリン製剤ヒューマリンが14億10万ドル(同6%増)、骨粗鬆症治療薬フォルテオが13億2200万ドル(同6%増)、ジプレキサが10億3730万ドル(同13%減)。エビスタは前期の10億5040万ドルから60%減の4億1980万ドルとなり、ブロックバスター圏外に転落した。なお、アニマルヘルス事業は23億4700万ドル(同9%増)――。
医療用医薬品の地域別売上高は米国が78億5970万ドル(同33%減)、オーストラリア・ニュージーランド・カナダ・ヨーロッパが47億3920万ドル(同0%増)、日本が20億ドル(同2%減)、その他の新興市場地域が26億7020万ドル(同6%増)――。
日本市場での主要製品の売上高は次の通り。ジプレキサが4億6620万ドル(同8%減)、フォルテオが3億8790万ドル(同10%増)、アリムタが2億9740万ドル(同7%減)、サインバルタが1億8770万ドル(同8%増)、エビスタが1億5090万ドル(同10%減)、ヒューマログが1億1480万ドル(同10%減)、ストラテラが1億1110万ドル(同26%増)、遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤ヒューマトロープが7290万ドル(同13%減)、代謝拮抗性抗悪性腫瘍薬ジェムザールが4180万ドル(同40%減)、DPP-4阻害薬・トラゼンタが7220万ドル(同58%増)――。