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国内申請中の多発性骨髄腫治療薬パノビノスタット 国際共同P3でPFSを有意に延長

公開日時 2014/10/07 03:50

ノバルティス ファーマは10月6日、多発性骨髄腫治療薬パノビノスタット乳酸塩(開発コード:LBH589)の国際共同第3相臨床試験(P3)において、標準治療に同薬を追加することで無増悪生存期間(PFS)が4カ月有意に延長したと発表した。LBH589は汎脱アセチル化酵素阻害薬で、承認されればファーストインクラス薬となる。欧米では今春に、日本では9月26日に申請された。希少疾病用医薬品の指定を受けている。 

 

国際共同P3には日欧米を含む215施設が参加。対象患者は1つ以上の前治療で効果が得られなかった再発・難治性多発性骨髄腫の患者768人。標準治療であるボルテゾミブとデキサメタゾンにLBH589を追加投与する群とプラセボを投与するプラセボ群に二重盲検でランダムに割り付け、PFSを見たところ、プラセボ群の8か月に対してLBH589群では12か月とLBH589群で有意に延長した(ハザード比0.63、P<0.0001)。LBH589群で多かったグレード3/4の有害事象は血小板減少症、リンパ球減少症、好中球減少症、および神経障害だった。試験は継続され、副次評価項目である全生存期間も今後明らかになる見通し。

 

多発性骨髄腫は主に骨髄に影響をおよぼす白血球のがん。ほとんどの患者が再発し、治療抵抗性になることから予後を改善する新しい作用機序の薬剤開発が求められている。なお、再発・難治性の多発性骨髄腫の国内推定患者数は約1万4000人と報告されている。 

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