【World Topics】「1日せめて100回」噛みましょう!
公開日時 2014/09/22 03:50
なかなか成功できないダイエット。「減量」があたかも「国民的課題」とさえ感じられる米国で、最近、次々と開発されているのが小型のダイエット支援ツールである。最新トレンンドは、食べる量やスピードをモニターしてくれる小型機器である。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
背景には、最近のダイエット理論の新しい流れがある。米国では最近「何を食べているかではなく、どのように食べているかが問題」だと主張する専門家がふえてきており、「ゆっくり、よく噛んで食べることがもっとも大切」と言われるようになってきたからである。
たとえば、このコラムでもすでに紹介した”HAPIfork”は、持ち手の食べるスピードをモニターし、フォークを口に運ぶ速度が速すぎると振動してアラートを出し、食事のスピードをコントロール。結果としてダイエットに貢献しようという仕組みである。
http://www.hapi.com/product/hapifork
もっとも目新しいのは、すでにプロトタイプが紹介され、現在商品化に取り組んでいる腕時計型の小型機器”Bite Monitor”だ。装着しているだけで食事の際に何回噛んだかを記録してくれるというものサウスカロライナ州の”Clemson University”の研究者等が開発している。
http://www.ces.clemson.edu/~ahoover/bite-counter/
ところで、驚かされるのは、米国の栄養学研究者たちが掲げる目標咀嚼回数である。「理想的には、一日、100回は噛んで下さい」という事実。一回の食事でではなく、一日の目標数値が100回だというのである。
http://online.wsj.com/articles/how-many-bites-do-you-take-a-day-try-for-100-1407798123
ちなみに、日本で大ベストセラーを記録した「体脂肪計タニタの社員食堂」には「一口50回、せめて30回は噛んで下さい」と書かれている。