日立と日本リリー 院内で用いる放射性医薬品合成設備の販売契約 認知症診断用
公開日時 2014/09/10 03:51
日立製作所と日本イーライリリーは9月8日、日本での放射性医薬品合成設備「NEPTIS plug-01」の販売基本契約を締結したと発表した。同設備は、医療機関内で、アルツハイマー型認知症に関係するといわれる脳内アミロイドβプラークをPET検査にて画像で可視化できる「florbetapir(18F)注射液」を合成することができる。この設備は日本リリーが7月に医療機器承認を取得し、日立が9日から販売を始めた。
アルツハイマー型認知症の原因の一つとして、タンパク質であるアミロイドβの脳内への異常な蓄積が考えられているが、脳内のアミロイドβプラークを可視化するための薬剤や、その薬剤を合成する装置は、日本で承認、販売されていなかった。「florbetapir(18F)注射液」は脳内のアミロイドβ・プラークを生体内で評価できる、唯一の診断薬。
同設備の販売を始めた日立は、PET用放射性薬剤の合成環境構築や合成支援を行ってきた実績があり、今回の契約に基づき導入エンジニアリング、運用サポートを担う。