総括・環境変化のその先にあるもの
公開日時 2014/08/30 00:00
ボストンコンサルティンググループシニア・パートナー&マネージング・ディレクター植草徹也これまで9回にわたって、製薬企業が直面している環境変化と対応策の方向性について、我々の考え方をご紹介してきた。その中で一貫して訴えてきたのが、規模や資金力ではなく、変化への対応力が事の成否を決める時代になってきているということだ。連載を終えるにあたり、こうした大きな環境変化の、我が国の医薬品産業への示唆を総括してみたい。規模ではなく変化対応力が死命を制する変化対応力こそが重要という我々の主張を証明するような面白いファクト(事実)があるので、以下に紹介したい。図1は、グローバルの医薬品メーカーの上位企業の移り変わりを表したものである。S&P500社に含まれる医薬品メーカーを売上順に並べて、過去...