バクスター 止血材フロシール保険適用 今秋発売予定 通常止血の無効時に使用
公開日時 2014/08/26 03:50
バクスターはこのほど、外科手術で通常の止血法で止血できなかったりする場合に用いる止血材フロシールが保険適用になったと発表した。海外臨床試験では止血までの時間は2分(中央値)。血液が凝固を防ぐヘパリン投与時でも効果が得られるという。今秋の発売を予定し、販売は契約により日本メドトロニックが行う。当初は脊椎・脊髄外科、脳神経外科、心臓血管外科などの領域を中心に情報提供活動を行うとしている。
同材は、ヒトトロンビン(ウシ真皮由来)含有ゼラチン使用吸収性局所止血材。粘りけのある液体で、調整後に止血が必要な部位を覆うように十分量を直接適用することで、ゼラチン粒子が膨張して出血を抑え、血液を固まりやすくするトロンビンが止血を助ける。
保険償還価格は1万3000円/g、保険請求名は「微線維性コラーゲン(フロシール)」。医療機器のクラス分類は、ペースメーカーや冠動脈ステントと同じ高度管理医療機器(クラスIV)。使用患者についての記録とその保管が義務づけられる特定生物由来製品としての扱いが必要になる。2月に承認され、8月1日付で保険適用となった。
同材は1999年に欧州で発売されて以降、欧米など世界約40カ国で使用実績がある局所止血材。