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薬食審・第二部会 G-CSF製剤グランの持続型製剤を承認了承

公開日時 2014/08/11 03:52

厚労省の薬食審医薬品第二部会は8月8日、新薬など2製品の承認の可否を審議し、いずれも承認を了承した。この中で、がん化学療法による好中球減少症に用いる協和発酵キリンのG-CSF製剤グランの持続型製剤ジーラスタ皮下注がある。ペグ化することで作用時間を長くし、グランが連日投与だったのに対し、同剤はがん化学療法1サイクルに1回の投与で同等の効果を得られるように設計されている。9月~10月には正式承認されることが見込まれる。

 

【審議品目】(カッコ内は成分名と会社名)

 

▽ジーラスタ皮下注3.6mg(ペグフィルグラスチム遺伝子組換え、協和発酵キリン):「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。欧米では2002年に承認され、現在107の国または地域で承認済み。

 

フィルグラスチム(製品名グラン)にポリエチレングリコール(PEG)を結合し、体内での分解の遅延などにより持続効果が得られる。既存薬では連日投与だったところ、ジーラスタでは化学療法1サイクル(3週間)あたり1回の投与となる。類薬にフィルグラスチムのほかレノグラスチム、ナルトグラスチムがある。

 

▽アグリリンカプセル0.5mg(アナグレリド塩酸塩水和物、シャイアー・ジャパン):「本態性血小板血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。米国で97年、欧州では04年に承認済み。現在47の国または地域で承認されている。

 

本態性血小板血症は、血小板数が持続的に増加する骨髄増殖性疾患で、血栓性および出血性の重症合併症をもたらすことがある。国内推定患者数は約3000人。この適応を有する薬剤にヒドロキシカルバミドやラニムスチンがある。アグリリンカプセルは巨核球の形成および血小板産生を選択的に阻害することで血小板減少作用を示す。

 

【報告品目】(カッコ内は成分名と会社名)

 

報告品目は、医薬品医療機器総合機構の審査の段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断された製品。

 

▽ソル・メドロール静注用40mg、同125mg、同500mg、同1000mg(メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム、ファイザー):「治療抵抗性の全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、ヴェゲナ肉芽腫症、結節性多発動脈炎、Churg-Strauss症候群、大動脈炎症候群等)、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、および難治性リウマチ性疾患」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。

 

海外では多発性筋炎や皮膚筋炎、全身性エリテマトーデスなどで標準的治療として使用されており、その他の疾患でも臨床試験の成績や症例報告がなされていることから、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で臨床試験の一部またはすべてを実施しなくとも申請できる公知申請が妥当と判断されていた。ファイザーは同省の開発要請に応え、公知申請した。特例ですでに保険適用されている。

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