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武田薬品 ウェバー氏 予定通り社長兼COOに就任 初の外国人社長誕生

公開日時 2014/06/30 03:51

武田薬品は6月27日、今年4月に入社したクリストフ・ウェバー最高執行責任者(COO)が同日開催された株主総会とその後の臨時取締役会の手続きを経て、代表取締役社長兼COOに就任したと発表した。武田薬品の230年以上の歴史の中で初の外国人社長が誕生した。これまで社長を務めた長谷川閑史氏は代表取締役会長兼CEOに就いた。

外国人社長の起用に反対する事前質問状を一部の株主が出している中で始まったこの日の株主総会は、当初、荒れると見る向きもあった。株主総会は、長谷川氏による事前質問に対する回答の読み上げに40分ほどかかったことで総会時間が例年より約1時間長い3時間4分かかったものの、質問者数は12人と例年並み、ウェバー氏の取締役選任を含む決議事案は全て賛成多数で可決した。総会当日の質問内容は事前質問の内容とほぼ同じで、ヤジによる議事進行の乱れなどはみられなかったようだ。

また、長谷川氏は総会で、臨床研究CASE-Jの問題に触れ、業界全体の信頼を揺るがしかねない不祥事を起こしたとして謝罪した。

◎ウェバー氏はタケダイズムを「非常に重要視」

事前質問状に対する回答は、同社ホームページの株主・投資家向けページに掲載されている。「長谷川社長からの一括回答」とのタイトルで全18枚にわたる。

これによると、ウェバー氏の起用反対もしくは起用理由を質す内容に対して長谷川氏は、「ウェバーは、当社がグローバル企業として持続的成長を果たしていくという新しいステージに相応しいリーダー」であり、「グローバルに競争力のある会社になるためには、国籍や人種にかかわらず、グローバルに通用する人材をキーポジションにつける必要がある」と回答。そしてウェバー氏が、▽常に誠実▽誠実とは公正・正直・不屈のこと――との考え方を指すタケダイズムについて、「強い共感を抱き、これを尊重していくことを非常に重要視してくれている」ことも紹介しながら、ウェバー氏起用に理解を求める内容になっている。

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