ARBディオバン 薬局薬剤師の8割がGEに変更意向 ネグジット総研調べ
公開日時 2014/06/26 03:52
ネグジット総研はこのほど、調剤薬局での後発医薬品(GE)の採用意向を調査し、8割が降圧薬ディオバンをGEに変更する考えであることがわかった。ネグジット総研はこの背景について、4月の診療報酬改定で「後発医薬品調剤体制加算」の算定要件のハードルが上がり、積極的にGEを使用しなければ同加算が取れなくなったことを指摘しながら、「大型製品であるほど積極的にGEに変更していかないと加算が獲得できなくなっているため」としている。ディオバンについては医師主導臨床試験におけるデータ改ざん問題の影響を指摘する声もあるが、ネグジット総研は「影響の程は不明」と前置きした上で、「ディオバンは他の大型製品と比べてもGEに切り替える意向が強い傾向であることは確か」と分析している。
調査対象は、ネグジット総研のパネル薬剤師のうち薬局に勤務する薬剤師325人。回答者の薬局形態は、診療所門前薬局206人、病院門前薬局69人、面調剤薬局50人。調査時期は6月5日~15日。ディオバンGEは6月20日に初めて薬価追補収載され、複数社が同日発売しており、この調査は追補収載の直前に実施したものになる。調査方法はインターネット調査。
ディオバンをGEに変更する予定かどうかを聞いたところ、「積極的にGEに変更」との回答が50%、「積極的ではないがGEに変更」が27%で、GEに変更予定が全体の8割弱となった。なお、「GEに消極的」6%、「基本的に先発品を使用」8%、「取り扱いなし」9%――だった。
ディオバンと同日にGEが追補収載された降圧配合剤プレミネントについても、GEへの変更意向を聞いたところ、「積極的にGEに変更」34%、「積極的ではないがGEに変更」25%で、約6割がGEに変更予定と回答した。ディオバンとプレミネントでGEへの変更意向を比較すると、ディオバンが18ポイント上回っていることがわかる。
◎後発医薬品調剤体制加算6割が取得
調査では4月以降の「後発医薬品調剤体制加算」の取得状況も聞いた。その結果、「GE数量割合が55%以上65%未満」の薬局が34%、「GE数量割合65%以上」の薬局が24%で、約6割の薬局は加算を取得していた。同加算は算定方法が見直され、GE数量を分子、GEのある先発品とGEの数量を分母にしてGEの数量シェアを計算し、GE数量シェアが55%以上で処方せん1枚あたり18点、65%以上で同22点が得られる。
以下の関連ファイルに、ディオバンとプレミネント配合錠のGEへの変更予定と「後発医薬品調剤体制加算」の取得状況の図版を掲載しています(無料)。