1ミリも前進しない議論を転換させる『U理論』(後編)
公開日時 2014/04/30 00:00
コンサナリスト川越満SOVが悪い。得意先が悪い。医師が忙しいから会えない。MRが悪い――お互いが言いたいことを言い合っているのは、「ダウンローディング」の状態だ。次のステージの「観る」は、5年間で医師に会える割合が約35%減少し、一日に1分以上話せる医師が3人に満たないことや、診療報酬によってチーム医療が評価されたことにより、高ポテンシャル医師ほどチーム医療に参加しており、MRto医師のディテーリングがあまり通用しなくなっているなどの“事実”を観察的に受け取ることだ。「観る」までは、多くの人がたどり着く。しかし、次のステージ「感じ取る」(Sensing)に至るのが難しい。「U理論」を提唱しているマサチューセッツ工科大学のオットー・シャーマー博士の言葉を借りれば、感じ取るとは、「自分の靴を脱い...