ヨーロピアン・ノートブック 欧州で高まるIPO熱
公開日時 2014/04/14 03:50
欧州では、政府の画期的新薬への患者アクセスを改善させることを目的とした政策やIPO(新規株式公開)の企業が増加傾向を示すなど活気を取り戻しつつあるようだ。
英国のアレルギー分野に特化した英国のCircassia Holdings社は3月18日、ロンドン証券取引所(LSE)にIPOを行い,2億ポンド(3億3300万ドル)を調達、株式市場をリードした。現在、多くのバイオテク企業が、資金調達のためにか株式公開市場に注目している。
欧州では、現在、IPOが以下のように相次いで行われつつある。フランスのGentical SA社(拠点:パリおよびツールーズ)は、すでに子宮頸がんワクチンのフェーズII試験を開始したところだが、パリおよびブリュッセルのユーロネクスト市場に3000万ユーロ(4100万ドル)のIPOを計画している。また、炎症に対する免疫療法を開発中のフランスのTxCell SA社(本社:バルボン)も数か月以内にユーロネクスト市場でのIPOを計画している。一方、スウェーデンのCRO (臨床試験受託機関) であるRecipharm AB社はストックホルム証券取引所(SSE)に9億スウェーデンクローネ(SEK)のIPOを計画中だ。また、フランスの無針注射開発企業は今年2月にすでにパリのユーロネクスト市場に2300万ユーロでIPOを行った。
最近の投資家による投資の改善の動きは、欧州のベンチャーキャピタルの資金調達への動きを反映したものでもある。投資家からの資金投資の積極化と相まって、欧州の医薬品企業が、行政による、開発中の薬剤の患者アクセスを迅速にしようとする新規の規制計画からベネフィットを受ける可能性についても見逃すことはできない。