医学部の講義を英語にする必要性 「必要ない」が6割超 医師調査
公開日時 2014/02/17 03:50
医師会員制コミュニティサイト「MedPeer」(http://medpeer.jp/)を運営するメドピアはこのほど、大学の講義を英語にする必要性に関する調査結果をまとめ、回答医師の6割以上が「英語にする必要はない」との考えを示した。英語で講義できる教員の問題、学生の理解力の問題を指摘する声が多く、「講義を英語にして理解度が低下するようなら本末転倒」といった内容もみられた。必要性があると答えた医師からは、国際学会発表のための論文執筆に役立つとの声のほか、医師に関わらずグローバル化に対応するために必要との意見が寄せられた。
調査期間は1月20日~26日。医師会員がほかの医師会員に日常の素朴な疑問をサイト上で聞く形式で実施したもので、今回は最先端医学を学び研究するためには医学教育を英語で行うことは重要との考えを持つ医師が質問した。
その結果、「必要はない」が61.9%、「講義内容や分野によっては英語にすべき」が31.7%、「講義の全てを英語にすべき」が3.8%――などとなった。
自由コメントを見ると、「必要はない」との医師からは、「教員の負担が大きくなる一方で、英語教育で理解できなくなる学生が増える」(50代、一般内科)、「講義内容を十分理解することが先決」(50代、消化器外科)、「講義では医学を教えるのが最優先」(50代、整形外科・スポーツ医学)――との内容が多くみられた。
英語教育の必要性を指摘した医師からは、「英語を学生のころから勉強しておけば、と実地に出て痛感」(40代、呼吸器内科)や「国際学会発表や論文を書くときに役立つ」(30代、腎臓内科・透析)といった内容のほか、「医師でなくともこれからの時代に世界共通言語の英語が使えることは必須」との意見もみられた。