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サノフィ 骨髄線維症治療のJAK2阻害薬 国内P2含め全世界で開発中止

公開日時 2013/11/22 03:52

サノフィは11月21日、骨髄線維症治療薬として開発を進めていたJAK2阻害薬fedratinib(開発コードSAR302503)について、安全性の問題から開発を中止すると日本法人を通じて発表した。国内では骨髄線維症を対象としたフェーズ2(P2)が実施されていた。

サノフィは、国際P3(JAKARTA)で、主要評価項目(24週の治療により脾臓容積35%以上縮小した患者の割合)を満たし、承認申請準備に入るとこの5月に発表していたが、治験参加者に意識障害や眼球運動障害を特徴とするウェルニッケ脳症の該当例が報告されたため、開発中止に至った。このP3や他のP2で該当例があった。同社オンコロジー開発責任者のタル・ザックス氏は「治療困難な患者さんのニーズが存在し、この治療薬が有望視されていたことを考えると大変残念だが、患者さんの安全性を最優先して決定を下した」とコメントしている。

骨髄線維症は、生存期間中央値が約6 年とされる予後不良な血液悪性腫瘍で、血液細胞の産生異常と骨髄の線維化を特徴とする。血球産生を調節するJAK経路の活性化が疾患の発症に深く関与するとされる。このJAK経路を阻害する骨髄線維症治療薬としては、ノバルティスのルキソリチニブ(JAK1/2選択的阻害薬)が現在国内申請中で、承認されればこの機序では初となる見込み。
 

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