バイオジェン・アイデック 申請中・申請準備中に計4品目 血友病で国内初の作用持続製剤も
公開日時 2013/10/10 03:51
バイオジェン・アイデック・ジャパンは10月9日、都内で会見し、新薬開発動向を中心に事業戦略を説明した。同社が発売する製品は現在、多発性硬化症再発予防薬アボネックス(一般名インターフェロンβ-1a)の1品目だけだが、申請中または申請準備中に4品目、フェーズ3に2品目となっている。申請品目の中には国内初となる見込みの作用持続性遺伝子組換え型第IX因子製剤(血友病B治療薬)が含まれており、レスリー・フォスブルック社長は「今後、血友病の事業体制を構築し、国内事業を強化していく」と述べた。
同社の従業員数は現在約100人だが、2014年には140~150人体制となる見込み。MR数は開示していないが、多発性硬化症の事業部門と血友病の事業部門は独立した体制が取られ、それぞれに専門のMRが配置される。
血友病治療薬として申請中の作用持続性血液凝固製剤は、免疫グロブリンGの持つ細胞のFc領域を遺伝子組み換え型血液凝固第IX因子に直接融合させ、血中半減期を延長した。このため、1~2週毎の定期補充投与が見込めるという。申請準備中の第VIII因子製剤(血友病A治療薬)も同様の作用持続型で、週1~2回の投与頻度となることが期待できる。これら以外で申請中の品目は多発性硬化症治療薬2品目で、アボネックスのペン型製剤とnatalizumab(米製品名:Tysabri)となる。
フェーズ3として進行中の2品目も多発性硬化症治療薬で、経口薬のdimethyl fumarateと唯一の歩行機能改善薬であるfampridineとなる。
◎日本もグローバルスタディに組み込む
バイオジェン・アイデックは米マサチューセッツ州に本社を置くグローバル企業で、多発性硬化症の製品・開発品を豊富に持ち、自社販売体制を30か国で整えている。この日の会見に同席した同社グローバルCEOのジョージ・A・スキャンゴス氏は、新薬の世界同時の申請、承認取得、発売に向けて、日本もグローバルスタディに組み込んでいく意向を示した。