日本新薬 非麻薬性鎮痛薬トラマールカプセル 「慢性疼痛の鎮痛」の適応取得
公開日時 2013/06/18 05:03
日本新薬は6月14日、非麻薬性鎮痛薬トラマールカプセル(一般名:トラマドール塩酸塩)について、「慢性疼痛における鎮痛」の追加適応を同日付で取得したと発表した。同社は同剤の特徴として、▽鎮痛作用強度はNSAIDsとモルヒネの中間▽モルヒネに比べると安全性が高い▽麻薬指定を受けていない――との3点を挙げている。同社は今回の追加適応取得にあたり、「(現在の適応症である)がん疼痛に加え、様々な慢性疼痛で苦しむ患者さんのQOL向上にも貢献できるものと期待している」とコメントしている。
トラマールの2012年度の売上は4億5600万円(前年度比41.8%増)だが、今回の慢性疼痛への適応追加もあって、13年度は22億円の売上を計画している。トラマールカプセルの薬価は、25mg1カプセル37.50円、50mg1カプセル65.90円。用法・用量は通常、成人にトラマドール塩酸塩として1日100~300mgを4回に分割経口投与する。ただし1回100mg、1日400mgを超えないこと。
同剤は独グリュネンタール社から導入したもので、日本では「軽度から中等度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛」を効能・効果に10年から発売している。海外では、がん疼痛以外の慢性疼痛治療にも同剤が使用されていることから、09年から国内で慢性疼痛の臨床試験を始め、今回の承認取得に至った。