G-CSF製剤バイオシミラー 4社が発売開始
公開日時 2013/06/03 05:03
持田製薬、富士製薬工業、日本化薬、テバ製薬の4社は5月31日、遺伝子組み換えヒト顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)製剤フィルグラスチム(先発品名グラン、協和発酵キリン)のバイオ後続品(=バイオシミラー)が同日付けで薬価収載されたことを受け、即日発売したと発表した。
開発は、持田製薬と富士製薬、日本化薬とテバ製薬がそれぞれ共同に進めてきたが、販売は4社独立して行う。薬価は、先発品の規格ごとの薬価改定の推移や数量を考慮した類似薬効比較方式で算定され、▽フィルグラスチムBS注75μg 6882円 (先発品10055円)▽同注150μg10871円 (同20048円)▽同注300μg 17179円(同24926円)―となった。なお、グランの12年度売上額は135億円だった。
国内で発売されたバイオシミラーとしては、ヒト成長ホルモンのソマトロピン、透析患者の腎性貧血などに用いられる遺伝子組換えEPO製剤エポエチンアルファに続く3成分目。G-CSF製剤は、血中の好中球の産生や機能を高める生理活性蛋白質で、がん化学療法における好中球減少症などに用いられる。
各社は発売にあたり「本剤に続くバイオ後続品の開発を推進していく」(持田製薬)、「本剤が好中球減少症治療等の新たな治療選択肢となり、患者様のQOL向上に貢献できるものと期待している」(富士製薬)、「今後も新薬の開発とともに、バイオ後続品についても国内開発を進める」(日本化薬)「本製品がオンコロジー領域を強化する足掛かりになればと考えている」(テバ製薬)とコメントを発表している。
【おことわり】下線部を追加しました。(6月4日14:50追加)