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【ESMO2012事後リポート】Christoph Zielinski氏 「HER2の治療的阻害長期継続の可能性示唆」

公開日時 2012/10/18 05:00

HER2陽性乳がんの標準療法であるトラスツズマブの治療期間をめぐり実施された、「PHARE」、「HERA」の2試験をどう解釈すべきか。The Comprehensive Caner Center/Medical University Vienna/ General Hospital Viennaで、Local Officer for ESMO2012を務めるChristoph Zielinski氏に解説していただいた。


PHAREで検討されたトラスツズマブ6カ月投与の有用性については、患者がリスクを負うことがないよう、十分な研究が必要だ。容易な道のりだとは思わないが、6カ月投与が可能になれば、これまで1人にかかっていた医療費で2人の患者を治療することが可能になる。コストの観点からは、非常に魅力的だ。まずは、現在行われている多変量解析によって、6カ月投与でベネフィットを受ける可能性のある患者群が特定されることに期待したい。


一方、HERAについては、観察群でトラスツズマブへとクロースオーバーしている患者が半数以上いるにもかかわらず、トラスツズマブ1年群は観察群との間に、DFS(HR 0.76、p<0.0001)、OS(HR 0.76、p=0.0005)ともに有意差がみられた点にも注目したい。

この結果は、HER2の過剰発現に対するトラスツズマブ1年投与による治療的阻害の効果が、長期にわたって消失しないことを示唆している。HER2陽性乳がんに対する同剤のアジュバント療法としての有用性が、改めて示されたと言えるだろう。

 

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