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薬食審・第一部会 7品目を審議 承認了承 本態性高血圧症用テープ剤など

公開日時 2013/04/30 05:03

厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は4月26日、新薬など7剤の承認の可否を審議し、承認を了承した。選択的β1遮断薬で本態性高血圧症に用いるテープ剤、新たな痛風・高尿酸血症薬のほか、厚労省から開発要請されていた抗てんかん薬イーケプラの小児用量(4歳以上)、ドライシロップが認められた。

【審議品目】
▽ルナベル配合錠LD、同配合錠ULD(成分名:ノルエチステロン/エチニルエストラジオール、会社名:ノーベルファーマ):「月経困難症」を効能・効果とし、新たな配合割合の製剤を追加する新効能・新用量・剤型追加医薬品。再審査期間はLDはなく、ULDが4年。

配合錠LDは「子宮内膜症に伴う月経困難症 機能性月経困難症」から効能・効果を変更。配合錠ULDは新規製剤で、血栓リスクが指摘されているエチニルエストラジオールの配合量をLD錠の0.035mgから0.02mgに少なくした。

▽イーケプラ錠250mg、同錠500mg、同ドライシロップ50%(レベチラセタム、ユーシービージャパン):「他のてんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」の効能・効果に小児用量を追加し、ドライシロップの剤型を追加する新用量・剤型追加医薬品。再審査期間は残余(平成30年7月22日まで)。小児については米国や欧州など88の国や地域で承認されている。

神経伝達物質放出の調節にかかわる脳のシナプス小胞タンパク2A(SV2A)と特異的に結合することによりてんかん発作を抑制する。同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で4歳以上の小児用量の開発が求められ、同省がメーカーへ開発を要請していた。小児、成人とも錠剤またはドライシロップが選択できるようになる。

▽トピロリック錠20mg、同40mg、同60mg(トピロキソスタット、富士薬品)、ウリアデック錠20mg、同40mg、同60mg(同、三和化学研究所):「痛風、高尿酸血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。海外では開発なし。 

キサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸生成を抑制することにより、血清尿酸値低下作用を示す。類薬にはアロプリロール、フェブキソスタットがある。富士薬品が創製した新薬。

▽ビソノテープ4mg、同8mg(ビソプロロール、トーアエイヨー):「本態性高血圧症(軽症~中等症)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。海外では申請なし。

ビソプロロールフマル酸塩の経口薬(メインテート錠)はすでに承認・販売されている。今回了承された経皮吸収型製剤は、経口薬に比べて血中濃度が持続し、安定した降圧効果が得られる。また、経口投与不能な患者でも使用可能。類薬にはメインテート錠やアーチスト錠がある。

▽イーフェンバッカル錠50μg、同100μg、同200μg、同400μg、同600μg、同800μg(フェンタニルクエン酸、帝國製薬):「強オピオイド鎮痛剤を定時投与中のがん患者における突出痛の鎮痛」を効能・効果とする新剤型、新用量医薬品。再審査期間4年。

がん患者に一時的に起こる急激な痛み(突出痛)に対し、バッカル部位(上大臼歯の歯茎と頬との間)に投与することで即効性を示す。

▽アンカロン注150(アミオダロン塩酸塩、サノフィ):「電気的除細動抵抗性の心室細動あるいは無脈性心室頻拍による心停止」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(平成29年1月25日まで)。

同剤は同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、今回認められた適応の取得が指摘され、同省が12年4月にメーカーに開発を要請していた。今回、現在「毒薬」扱いで施錠による保管が求められているところを、救急現場では使いづらいとして、それを要しない「劇薬」に変更することになった。

▽ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.8mL(アダリムマブ遺伝子組換え、アボットジャパン):「既存治療で効果不十分な腸管型ベーチェット病」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。

【報告品目】
▽ヨウ化カリウム丸50mg「日医工」(ヨウ化カリウム、日医工):「放射性ヨウ素による甲状腺の内部被ばくの予防・低減」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。新生時からの用法用量を定めた。

そのほか26日の部会では、同省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が妥当とされた2製品の新しい適応について、公知申請することを了承した。特例により保険適用となった。

▽リピオドール480注10mL(ヨード化ケシ油脂脂肪酸エチルエステル、ゲルベ・ジャパン):予定適応「医薬品または医療機器の調製」。胃静脈瘤への血流を止めるため瘤部分に硬化剤を注入する治療法に用いるもの。硬化剤のヒストアクリルだけだと、固まるスピードが速いため、同剤を混ぜることで固まるスピードを緩められ、施術しやすくなる。

▽アナフラニール錠10mg、同25mg(:クロミプラミン塩酸塩、アルフレッサファーマ):予定適応「ナルコレプシーに伴う情動脱力発作」

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