バイエル薬品 レゴラフェニブをGIST適応で国内承認申請
公開日時 2012/12/25 04:01
バイエル薬品は12月21日、現在大腸がん治療薬として承認申請しているレゴラフェニブ(一般名 経口薬)について、切除不能又は転移性の消化管間質腫瘍(GIST)の適応で日本で承認申請したと発表した。日本での推計患者数は年間1000~1500人という希少ながんの1つで、患者側からは既存治療薬に耐性をもった患者もいるとして早期の承認申請を求める声が上がっていた。
GISTは、消化管壁から生じる肉腫で、他臓器へ転移したり、根治的切除が不可能になったりした場合、生命にかかわるという。同剤は、増殖に関与するKIT遺伝子の変異によるキナーゼの活性化を抑える作用を持つ。
腫瘍増殖の役割を持つ血管新生に関係するキナーゼも標的にする経口のマルチキナーゼ阻害薬であり、同社は7月末に転移性大腸がんの治療薬として国内承認申請、8月末には優先審査指定を厚労省から受けている。
日本でGIST治療薬としては、ノバルティスのグリベック、ファイザーのスーテントが承認されている。