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薬食審・第一部会 新薬など4剤を審議 新規過活動膀胱薬など

公開日時 2012/10/29 04:02

厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は10月26日、新薬など4剤の承認の可否について審議し、いずれも承認を了承した。承認が了承されたのは次のとおり。

【審議品目】
▽ボトックス注用50単位、同100単位(成分名:A型ボツリヌス毒素 会社名:グラクソ・スミスクライン):「重度の原発性腋窩多汗症」の効能・効果を追加する新投与経路医薬品。再審査期間6年。同効能では海69の国、地域で承認済。

同剤は首が傾いたままになる痙性斜頸など従前の効能では、筋注だったが、この適応では脇の下に10数カ所の皮内注射により投与する。腋窩多汗症は左右対称性に脇の下に大量の汗がみられる。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の必要性が高いと判断され、10年5月、厚労省からの開発要請を受けGSKは開発、11年12月に申請していたもの。よって、国内には同じ適応を持った薬はない。

▽マキュエイド硝子体内注用40mg(トリアムシノロンアセニド、わかもと製薬):「糖尿病黄斑浮腫」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間4年。海外承認なし。

糖尿病黄斑浮腫は、糖尿病合併症の1つ。毛細血管の内皮がもろくなり、血漿成分が漏れ出すことで視力を低下させる。国内にはこの適応を持った薬はない。

▽エルカルチンFF内用液10%、同静注1000mg(レボカルニチン、大塚製薬):「カルニチン欠乏症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。海外では経口液剤で33カ国、注射剤では35カ国で承認済。

カルニチン欠乏症は筋肉や肝臓などに様々な障害を及ぼす。10年の厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の必要性が高いと判断され、錠剤については公知申請により11年3月に承認。内用液剤、静注製剤は開発していた。液剤は乳幼児向け、静注製剤は急性期の患者、経口摂取ができない患者向け。

▽トビエース錠4mg、同8mg(フェソテロジンフマル酸塩、ファイザー):「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。

フェソテロジンは新規抗コリン薬。フェソテロジンの活性代謝物は同社の既存薬デトルシトール(トルテロジン)と同じもの。デトルシトールは1日1回4mgの用法のみだが、トビエースは8mgまで増量が可能で、4mgでは効果不十分だった患者の選択肢になるとみられる。

【報告品目】

▽モビプレップ配合内用剤(味の素製薬):「大腸内視鏡検査、大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。

▽トラクリア錠62.5mg(ボセンタン水和物、アクテリオン):「肺動脈肺高血圧症(WHO機能分類クラスII)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間は残余(平成27年4月10日まで)。オーファンドラッグ。

これまでは機能分類III以上の中等度以上に適応があった。

硫酸マグネシウム 重症妊娠高血圧症の適応追加で公知申請を了承 保険適用に

26日の部会では、硫酸マグネシウム(静注用マグネゾール、マグセント注、同注シリンジ 東亜薬品)に「重症妊娠高血圧症候群における子癇の発症抑制及び治療」の効能・効果を追加する公知申請が了承された。この適応追加については、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が認められていることから、同省の特例により、半年程度かかる正式承認を待たずして、公的健康保険を適用された。子癇はけいれん発作。

 

【訂 正】重症妊娠高血圧症の適応追加をする成分名が誤っていました。下線部のとおり訂正いたしました。(29日18時修正済み)





 

 
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