MRは秘密の場所を持っている
公開日時 2012/09/29 00:00
N君は新人で札幌に配属され、札幌市内の開業医を担当して3年が過ぎた。仕事はどうにか慣れ、雪道の運転にも慣れて、市内の開業医の先生やビル診の先生方からも顔と名前が一致して覚えてもらえられようになった。実家の東京には盆暮れしか帰ることも出来ず、大学時代や高校時代の親しかった友人とも会える機会はここのところ極端に減ってしまった。同期の16人も全国に散らばっており、会える機会は年一回の全国会議の時だけであり、同期で親しかったK君も現在は京都でMRをしている。メールでの近況報告は偶にK君とはするが、何となくさびしい時は、いつも中島公園にやってくる。N君にしてみれば、この中島公園は何となく落ち着くし、木々の成長や、水鳥の親子の情景を見ていると何となく癒されるのである。だからこの中島公園は彼の癒しの場でも...