ノバルティス 気管支喘息治療薬ゾレアの新規格製剤の承認取得 使用の選択肢拡大へ
公開日時 2012/09/25 04:02
ノバルティスファーマは9月20日、気管支喘息治療薬ゾレアの新規格製剤の承認を取得したと発表した。同剤は09年1月に皮下注用150mg製剤の承認を取得し、3月に発売されたが、このたび投与量や投与間隔に対応する方法として新たに75mgの剤型追加が行われたもの。気管支喘息治療薬として開発された世界初のヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体で、これまで治療が困難であった重症喘息患者さんの治療に新しい選択薬。同剤の国内売上高は非公表。
同剤の添付文書における用法・用量は、「成人には、1回75~375mgを2または4週間毎に皮下注射する」とされているが、これまで150mg製剤しかなかったため、医療現場から新たな規格製剤の実用化について要望が寄せられていたという。
75mg製剤が加わることで、150mgまたは75mg単体、または組み合わせて使用するという選択肢が広がり、医療現場のニーズに応えることができる。
同剤は既存治療によってに喘息症状をコントロールできない難治性の喘息患者に対する薬剤。国内の喘息患者数は推定400万人ともいわれ、このうち重症喘息患者数は約10%。ゾレアはそのうちのアレルギー性の重症喘息患者が投与対象となる。喘息による死亡者は年々減少しているが、未だ年間約2500人にのぼり、他の先進国と比較して高い傾向にある。