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FDA 大腸がん治療薬Zaltrapを承認

公開日時 2012/08/10 04:00

米食品医薬品局(FDA)は8月3日、血管新生阻害剤Zaltrap(ziv-aflibercept)を成人における転移結腸直腸がんの適応で、FOLFIRI(フォリン酸、フルオロウラシルおよびイリノテカン)療法との併用での使用を承認した。


同剤の安全性・有効性は1,266例の転移結腸直腸がん患者で検証された。患者はオキサリプラチンをベースとした併用化学療法を受けているか、もしくは術後、術後補助療法を受けたのち6か月以内に再発した患者を対象とした。


主要評価項目は全生存期間(OS)。ZaltrapとFOLFIRI併用群では、OSは平均13.5か月。プラセボとFOLFIRI併用群では平均12か月だった。腫瘍の縮小は、ZaltrapとFOLFIRI併用群では20%に見られたが、プラセボとFOLFIRI併用群では11%に過ぎなかった。


無増悪生存期間(PFS)は、ZaltrapとFOLFIRI併用群では6.9か月、プラセボとFOLFIRI併用群では4.7か月だった。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「今回の承認は、通常使用されるFOLFIRIに生物製剤Zaltrapを追加することのベネフィットが示された結果による」と評価したうえで、「奏効率の改善と腫瘍の成長を遅らせることと同時に、生存期間が向上したことはFOLFIRIにZaltrapを追加したため」と同剤の効果を強調した。


同剤のラベルには、消化管出血や消化管穿孔などの重篤な副作用の恐れがあるため「枠組み警告」が記載された。主な副作用は、白血球減少、下痢、口腔内潰瘍、疲労感、高血圧、尿たんぱく、体重減少、食慾不振、腹痛、頭痛など。


米国では、結腸直腸がんはがんと診断されたがんのうちでは4番目に多く、がん死因でも4番目となっている。国立衛生研究所(NIH)によると、2012年には143,460人が結腸直腸がんと診断され、51,690人が直腸結腸がんで死亡すると見込まれている。
 

 

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