富士薬品と三和化学 高尿酸血症・痛風治療薬を承認申請 13~14年の発売目指す
公開日時 2012/06/29 04:00
富士薬品と三和化学研究所は6月28日、高尿酸血症・痛風治療薬「FYX-051」(一般名:トピロキソスタット)の承認申請を26日に行ったと発表した。承認後は両社が2ブランド・2チャネルで販売する予定。13~14年度に上市を見込む。富士薬品が創製した新薬で、同社は06年の体外診断薬の発売に続き、同剤により医療用医薬品ビジネスに本格的に参入する足掛かりにしたい考え。
トピロキソスタットは非プリン型の選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬で、両社がフェーズ3試験から共同で開発を進めてきた薬剤。
高尿酸血症は痛風の原因にとどまらず、慢性腎臓病(CKD)の発症や進展と関連していることが指摘されている。同剤は既存の高尿酸血症・痛風治療薬とは異なり肝クリアランス型のため、腎機能が低下している患者に対して使いやすい薬剤として期待されるという。
国内の高尿酸血症・痛風治療薬市場は約250億円。既存薬には、尿酸排泄促進薬のユリノーム(鳥居薬品)、尿酸生成抑制薬のザイロリック(GSK)やフェブリク(帝人ファーマ)などがある。トピロキソスタットは尿酸生成抑制薬。尿酸生成に関与するキサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸生成を抑制することにより、血清尿酸値低下作用を示す。