キッセイ薬品がMR全員にiPad導入 最新情報にアクセス、迅速フィードバック
公開日時 2012/06/01 04:02
キッセイ薬品は5月31日、同社約700人のMRに多機能情報端末iPadを携帯させ、医薬情報活動に活用すると発表した。iPadは、製品情報概要や添付文書など従来は紙で提供していた情報ツールを電子化するだけでなく、MR自身が、本社の安全管理統括部門に蓄積された最新の安全性情報にアクセスし、医療従事者への迅速なフィードバックに活用できるようにした。今後は医療関係者とのインタラクティブな情報交換ができるアンケートシステムの導入なども進める考え。
同社が導入したiPadには、①製品プロモーションツール(製品情報概要、添付文書、インタビューフォーム、ビデオ、製品情報データベース等)、②製品の安全性情報提供システム、③医療関係者を対象としたアンケートによる情報収集ツール、④MRの活動情報共有システム、⑤MR等が閲覧する社内研修資料、自己学習ツールなど-の機能が盛り込まれる。
このうち安全性情報提供システムでは、iPadを通じ、件数、程度、転機など、最新のプロファイルにアクセスできるようにした。さらにラインリストとして、症例ごとの個別情報にもアクセスでき、医師や薬剤師が求める実臨床のきめ細かな情報提供も可能となる。
今後の拡張機能としては、「アンケートによる情報収集ツール」の導入も検討されている。医師や薬剤師へのアンケートを行い、その結果をタイムリーにフィードバックするというもの。双方向性の機能を活かすツールとして導入を検討しているものだ。
そのほかMR活動の共有ツールとして、日報で報告される有益な情報を共有するためのシステムも導入した。情報は本社で一括管理しており、MRに逐次フィードバックされる。同社としては、これまでもITツールの積極活用に注力してきたところだが、今回のiPad導入により、さらなるMR活動の強化を図り、顧客志向の情報提供活動を実践する考え。