アメリカの医療過誤
公開日時 2012/05/30 00:00
西村由美子メディカル・ジャーナリストAugustNetworks,Inc.(米国カリフォルニア州)代表アメリカでは医師はリスキーな職業だ。毎年7.4%の医師が訴えられ、65歳までに75%の医師が(外科医では100%が)一度は訴訟を経験すると言われている。医師や病院がかける医療過誤保険のプレミアムは高額で診療価格を高騰させる要因となり、一方では訴訟を怖れて医師が自己防衛のためにオーダーする過剰な検査や延命治療が医療費の無駄を生んでいると声高に批判されている。病院での医療過誤アメリカでは患者になることもまたリスキーである。年間延べ約3700万人の入院患者のうち、毎年10万人から20万人が医療過誤の犠牲者として亡くなっていると言われているからだ。病院などの医療機関や介護施設、医師や看護師など医療職...