東邦ホールディングスが５月９日発表した、2012年３月期（11年度）連結決算のうち、主力の医薬品卸売事業の業績は、営業利益が前期比約230％増となった。同社は、「前期に価格下落が激しかったため、今期は下げる余地がなかった。価格ロックシステムの厳格な運用も増益の理由」と説明した。

医薬品卸売事業の業績は、売上高１兆673億5000万円（4.2％増）、営業利益93億900万円（226.2％増）だった。売上総利益率6.8％、販管費率6.0％、営業利益率0.9％。妥結率（金額ベース）は12月末で79.1％、３月末で99.4％となり、２年前の傾向と変わらなかった。同社は、「市場の伸び4.4％程度に対し、価格管理の徹底を図りながら平均に近い伸びを達成した」としており、増収を確保しつつ大幅増益を達成したと胸を張った。

医薬品卸売事業の13年３月期（12年度）業績予想は、売上高１兆920億円（2.3％増）、営業利益109億円（17.1％増）と、引き続き好業績を見込む。売上総利益率は6.9％、販管費率5.9％、営業利益率1.0％を想定する。