PPIで14年ぶりの新薬ネキシウム
公開日時 2012/04/26 00:00
新規8割切替2割切替前薬剤の4割がラベプラゾールかつて胃切除術が施行されてきた消化性潰瘍は、H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬(PPI)といった胃酸分泌抑制薬の登場で一気に保存的治療が中核となった。しかも1980年代前半に原因菌のヘリコバクター・ピロリ(Hp)の存在が明らかになり、現在ではPPIと抗菌薬2剤による3剤併用除菌療法が確立され、完全治癒できる疾患となっている。医療情報総合研究所(JMIRI)の処方情報データベース(調剤レセプトベースで製品ごとに処方数がわかる)から消化性潰瘍治療の中心となる胃酸関連薬をみると、12年2月までの過去1年間の患者数は横這いを示し、患者数ベースの治療薬クラス別シェアのトップは防御因子増強薬、次いでPPI、H2ブロッカーという順だった(図1)。防御因子増...