米BVL社で製造の医薬品が日本でも一斉自主回収 健康被害報告なし
公開日時 2011/11/30 04:01
米国のベン・べニュー・ラボラトリーズ(BVL)社が欧州医薬品庁(EMA)からGMPの不備などで製造品の回収勧奨勧告を受けたことから、11月29日、同社で製造されていた日本の抗がん剤などで一斉に自主回収をする動きがみられた。健康被害の報告はないという。
同日夜に自主回収が発表されたのは、協和発酵キリンの造血幹細胞移植前治療薬ブスルフェクス、日本新薬の骨髄異形成症候群治療薬ビターザ、ヤンセンファーマの抗がん剤ベルケイドのそれぞれ一部ロット。各社によると、問題工場で製造された製品も日本で品質試験を行い、品質上の問題はないという。また、各製剤については既に他の工場で製造された製品を出荷しており、安定供給に問題は生じないとしている。
回収製品のリスク度は、「当該製品の使用で一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか、または、重篤な健康被害のおそれはまず考えられない」ことを指す「クラス2」。