英NICEガイダンス案 SJIAにトシリズマブを推奨
公開日時 2011/11/22 04:00
英国立臨床評価研究所(NICE)はこのほど、ロシュのヒト化モノクローナル抗体RoActemra (tocilizumab)をNHS(国民保健サービス)での2歳以上の全身型若年性特発性関節炎(SJIA)患者を対象としての使用を推奨するガイダンス案を公表した。
適応は、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、全身性コルチコステロイド、およびメトトレキサートで十分な効果がなかった患者。患者アクセススキームの一環として製薬企業が合意した割引価格で入手できる場合との条件が付与された。NICEのCarole Longsonヘルステクノロジー評価センター長は、「SJIAの小児や若者は、痛みや疲労、障害で家庭生活、学校生活に大きな影響を与え、QOLが損なわれているので、tocilizumabが使用されるようになることは朗報だ」とコメントした。
NICEは、同剤の平均価格を体重30㎏の患者で年間7987.20ポンド、25㎏の患者で9984ポンドと見ている。小児では、肝臓が発達途上にある場合、肝臓が小さいためにすぐ代謝してしまい、同じ効果を発現させるには高用量の必要性があるとしている。最終ガイダンスが発行されるまでは、NHSでは各地域の負担で使用の決定を行うことが出来る。