降圧薬編
公開日時 2011/10/30 00:00
患者は、処方された薬をどんな思いで服用しているのか。患者の視点に立ったマーケティング、プロモーションには必要な情報なはずだが、なかなかない。そこで70万人もの患者本人に尋ねた医療専門市場調査会社アンテリオ(東京都千代田区)による調査から、処方薬に対する患者のホンネを探ってみたい。降圧薬に対し不満を表明する人は平均より低く(2割強)、コンプライアンスは平均を上回る(8割強、図1)。一見問題がなさそうなこの薬剤を今回取り上げるのは、患者側に、薬物療法の治療目標に誤解が生じがちなためだ。単に血圧を下げればよいという認識になりがちで、それが降圧目標を達成してしまうと、服用中断につながり、コンプライアンスを低めてしまうおそれがある。高血圧は軽症を含めると推定患者は数千万人(うち受領者は半数程度)に上り...