米広告連盟TAC FDAのSNS活用販促GLの策定遅らすべきでない
公開日時 2011/08/30 04:00
米国の広告主・広告代理店・プロバイダーなどで組織する「広告連盟」(The Advertising Coalition:TAC)は、「米食品医薬品局(FDA)が、消費者に医薬品の安全性・有効性を理解させるためにどのようにインターネットで情報を提供するかを研究することは結構だが、インターネットやソーシャルメディアを活用しての販売促進のガイダンス案の策定を遅らすべきでない」と指摘している。
FDAは、同研究の結論次第では、インターネットによる販促のガイダンス案を変更する考えで、研究を政策立案に役立てたい意向だ。FDAは、4月28日付「官報」で、「ガイダンス作成にはエビデンスが必要であり、研究結果は将来のガイダンスの作成を知らせるもの」と明言している。
◎GL案の発表先延ばしで懸念
当初、FDAは、ガイダンスの一部分については2010年までにまとめ、2011年第一四半期には公表することを明らかにしていたが、その目論みは外れた。そのため、TACは、ガイダンス案の発表が先延ばしになり不確定なことに懸念を示している。
FDAは、インターネット販促におけるリスク情報についてのフォーマットおよび視認性、推奨ビデオの使用、医薬品の安全性・有効性について消費者の認知に影響を及ぼす外部組織とのリンクなどについて検討を進めている。
◎製薬企業側は早急なガイダンス公表求める
製薬企業は、双方向のインターネット販促・ソーシャルメディアなどの利用の基本原則がないと適正な販促行為やコンプライアンス非順守行為などを評価することが出来ないために、すぐにでもその基本原則が明らかになることを望んでいる。インターネット販促の方法論や消費者保護をどう担保するかなどまだ解決すべき課題が多々あるが、製薬企業は、早急なガイダンスを求めており、FDAがどう対応するか注視している。
(The Pink Sheet 8月15日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから