アステラス 過活動膀胱用薬ベシケアのOD錠を新発売 トップシェアの維持・拡大へ
公開日時 2011/04/21 04:00
アステラス製薬は4月20日、過活動膀胱治療薬「ベシケア」(一般名:コハク酸ソリフェナシン)の口腔内崩壊錠(OD錠)を同日から新発売したと発表した。ベシケアは過活動膀胱治療薬市場で40~50%のシェアを獲得しているトップブランドで、疾患特性上、市場ニーズが高いとされるOD錠を投入することでシェアの維持・拡大を目指す。
ベシケアOD錠は同社の製剤技術のひとつのWOWTAB技術を用いている。同技術を用いた同社製品には、前立腺肥大症に伴う排尿障害治療薬「ハルナール」やH2ブロッカー「ガスター」があるが、このうちハルナールは現在、OD錠しか発売していない。市場ニーズに基づく対応だが、一般的に排尿関係の疾患の場合、水分摂取を控える患者が少なくなく、水なしで服用できるOD錠のニーズが高いことが背景にあるとみられる。
ベシケアは現時点で通常剤とOD錠をラインナップしている。ベシケアもハルナールと同様に今後OD錠のみの販売とするかどうかについて、同社は本誌取材に、「OD錠を新発売した段階であり、通常剤を継続する、やめるといった議論はしていない」とコメントし、今後の市場動向を踏まえて検討・対応していく姿勢を示した。ベシケアOD錠の薬価は通常剤と同様で、ベシケアOD錠2.5mgが113.00円、同OD錠5mgが189.80円。